空調服を1ヶ月着てみて分かったこと
- sinsirokeibi
- 8月25日
- 読了時間: 3分

先月の記事で紹介した空調服を1ヶ月着てみて分かったことがあります。
これから空調服を購入される方の、空調服選びの参考になればと思います。
①涼しさへの過度な期待は厳禁
空調服を購入し、その場で着てみた時は、とても涼しく感じました。
実際に現場に出てみても、「涼しい」と感じる場面はありました。
しかし、夏本番に入るにつれ、「涼しい」という実感は、当初ほどは感じにくくなりました。
空調服はあくまで「空気の流れを発生させるもの」であり、外の気温が高くなればなるほど、生まれる空気は暖かい空気になってしまいます。
そのため、空気自体の涼しさはほとんどありません。
ただ、自分のかいた汗が、空調服が生み出す風によってすぐに蒸発され、その時の気化熱で体が冷えてくれます。
家の中の扇風機やクーラーのような涼しさはありませんが、じんわりまとわりつく暑さはだいぶ軽減されます。
過度な期待は禁物ですが、空調服のおかげで汗の量はかなり軽減され、真夏の現場を終えて脱いだシャツの湿り具合も、空調服のありなしで全然違います。
(もちろん、個人差もかなりあると思います。)
②保冷剤の功罪
先月の記事で、「空調服の中に保冷剤が入る」と紹介しました。
保冷剤の大きさをいくつか試してみて分かったことがあります。
まず、当然ですが、大きな保冷剤ほど「ひんやり快適時間」は長く続きます。
さきほどは、「涼しい」という実感があまりなかったと書きましたが、保冷剤を入れた場合は別です。
保冷剤を空調服に仕込むと、仕込んだ瞬間からしばらく「涼しい!気持ちいい!」と感じることができます。
背中にぴたっと保冷剤がくっつくので、それだけで「涼」が感じられますが、そこへさらに空気が循環するので、背中全体にかけて涼しい空間が生まれます。
先月の記事で紹介した350gの保冷剤を2つ入れた場合、30分~60分くらい涼しさを持続させることができました。
小さい保冷剤になるにつれ、当然涼しさが続く時間は短くなります。
さて、一方で保冷剤のデメリットですが、シンプルに重いです。
350g×2ということは、700gを背中で背負って警備の仕事を行うわけです。
そもそも空調服自体、バッテリーを備える分、普通の服より重いです。
そこに保冷剤の重さが加わると、動きにくさや肩のこりにつながってしまいます。
(筆者は「涼」への飽くなき探求のため、最終的に凍らせた500mlのペットボトル×2本背負って実践していました・・・!)
ただでさえ警備の仕事で体力が削られます。
そのうえ、このハンデを背負うことが果たして正しいかどうか。
筆者は悩んだ末、今では保冷剤を入れることを止めました。
(完全に溶けてしまった保冷剤を出し入れする時間がないことも一因です。)
③空調服は「涼」への一歩に過ぎない
空調服をまとえば、夏の暑さに対応できる!と当初、筆者は考えていました。
しかし、空調服にも限界はあります。
空調服をまといつつ、片やクーラーボックスなどに冷えた水を用意し、その水をタオルにつけてから直接顔や首元を冷やすなど、色々な「涼」方法を組み合わせることが大切だと思います。
昔に比べて熱中症への理解と対策の重要性が高まり、その対応策も様々認められてきています。
これからも熱中症対策へのアンテナを高くし、ユニークなアイディアを考えながら、引き続き暑い夏に負けないよう頑張りたいと思います。



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