理不尽な一言にどう対応する?交通誘導警備員の“揉めない”受け答え
- sinsirokeibi
- 2025年12月19日
- 読了時間: 3分

交通誘導警備員の仕事をしていると、どうしても避けられないのが「理不尽なことを言われる場面」です。
こちらに非がないにもかかわらず怒鳴られたり、説明しても聞いてもらえなかったりすることは、残念ながら珍しくありません。
ただ、ここで大切なのは「我慢すること」でも「言い返すこと」でもなく、現場を安全に収める対応ができるかどうかです。
対応を間違えると、トラブルが大きくなり、最悪の場合は事故やクレームにつながります。
まず、よくある理不尽な言葉の例を挙げてみます。
・「なんで通れないんだ!前は行けたぞ!」
・「警備のくせに邪魔なんだよ」
・「お前に指図される筋合いはない」
・「そんな誘導、聞いてない!」
これらは、現場の事情を知らない人や、急いでいる人から投げかけられがちな言葉です。
内容自体は理不尽でも、感情的になっている相手に正論をぶつけても、状況は良くなりません。
では、下手な対応から見ていきましょう。
たとえば、
「決まりなんで無理です」
「こっちも仕事なんで」
「文句なら工事会社に言ってください」
こうした返答は、事実としては間違っていないかもしれませんが、相手の感情をさらに刺激してしまいます。
また、「さっき説明しましたよね?」「ちゃんと聞いてました?」といった言い方も、相手を責める印象を与え、火に油を注ぐ結果になりがちです。
一番避けたいのは、語気を強めたり、言い返したりすることです。
警備員が感情的になると、「あの警備員の態度が悪い」という評価だけが一人歩きし、現場全体の問題に発展することもあります。
では、上手な対応とはどういうものか。
ポイントは三つあります。
「一度受け止める」
「短く説明する」
「選択肢を示す」
です。
たとえば、「なんで通れないんだ!」と言われた場合。
上手な対応例は、
「ご不便をおかけして申し訳ありません。今こちらで重機が動いておりまして、今はお通しできない状況です。」
と、まず相手の不満を受け止めます。
そのうえで、
「〇分ほどお待ちいただくか、あちらの迂回路をご案内できますが、どちらになさいますか?」
と、相手に選択肢を渡します。
ここで重要なのは、長々と説明しないことです。
理不尽なことを言う人ほど、詳しい話は聞いていません。
「今は危険」
「少し待てば通れる」
「別ルートがある」
この三点が伝われば十分です。
次に、「警備のくせに偉そうだな」と言われた場合。
下手な対応は、
「偉そうにしてませんけど?」
と否定することです。
これは確実にこじれます。
上手な対応は、
「そう感じさせてしまったなら申し訳ありません。安全のためにこちらで止めさせていただいています。」
と、一度相手の感情を受け止めてから、本来の目的を伝えます。
また、「お前に指図される筋合いはない」と言われることもあります。
この場合も、
「私は現場の安全管理を任されていますので、今はこちらで止まっていただく必要があります。」
と、自分の立場を冷静に説明することが大切です。
威圧せず、淡々と。
これが一番効きます。
どうしても収まらない場合は、一人で抱え込まないことも重要です。
無線や携帯で責任者や作業員に連絡し、引き継ぐ判断も「良い対応」の一つです。
我慢比べをする必要はありません。
交通誘導警備員の仕事は、「人を相手にする仕事」です。
理不尽な言葉を完全になくすことはできません。
しかし、対応次第で、現場の空気も、安全性も、大きく変わります。
感情で返さず、正論で殴らず、静かに役割を果たす。
それができる警備員は、必ず現場で信頼されます。
理不尽な一言に振り回されず、「安全を守る」という本来の目的を忘れないこと。
それが、交通誘導警備員として一番大切な対応力だと感じています。



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