現場の猫が一番交通ルールを守っている説
- sinsirokeibi
- 11月10日
- 読了時間: 2分

警備の仕事をしていると、いろんな人の動きを見ることになります。
作業員の動き、通行人の歩き方、車の流れ――。
毎日見ていると、だんだん「動きのクセ」みたいなものが分かってくるものです。
そんな中で、ふと思うことがあります。
「この現場で一番交通ルールを守っているの、もしかして猫じゃないか?」ということです。
猫は、車の流れをちゃんと見ています。
無理に渡らず、車が止まってから静かに横断する。
それでいて、止まった車の運転手にも一応目線を送る。
まるで「お先にどうぞ」と言っているかのようです。
こちらが旗を振って誘導していても、猫だけは焦らず、慌てず、じっと様子をうかがってから動き出します。
人間よりも慎重で、ある意味“安全第一”です。
一方で、人間の方がよほど危なっかしいときがあります。
「急いでいるから」と横断を強行する人、スマホを見ながら車の前を横切る人。
中には、こちらが旗を振って止めているのに、そのまま通ろうとする人もいます。
そんなとき、ふと猫を見て「この猫を見習ってほしいな」と思うことがあるのです。
もちろん、猫はルールを知っているわけではありません。
でも、**「危ないと感じたら止まる」**という本能的な判断が、結果的にルールにかなっている。
それは、警備員の仕事に通じる部分もあります。
私たちも、形式的なルールだけでなく、「今ここで危ないと感じるかどうか」という感覚を大切にしています。
安全とは、紙の上の決まりごとではなく、目の前の状況に合わせて判断する力でもあるからです。
現場の猫は、今日もマイペースに歩いています。
信号も標識も分からないけれど、ちゃんと周囲を見て、安全を確かめてから動いている。
それを見ていると、なんだか「安全とは焦らないこと」だと教えられている気がします。
交通ルールを一番守っているのは、もしかしたら現場の猫。
そんな冗談のような話も、意外と真理を突いているのかもしれません。



コメント