【図解】雪・みぞれ・あられの違いはこれで完璧!天気予報が10倍楽しくなる豆知識
- sinsirokeibi
- 1月5日
- 読了時間: 10分

冬の空から降る「雪」「みぞれ」「あられ」、その違いをはっきり説明できますか?これらの違いの決め手は、実は「粒の大きさ」と上空の気温による「でき方」にあります。この記事では、図解や比較表で誰でも一目で違いがわかるように解説。天気予報で使われる気象庁の定義や、似ている「ひょう」との違いもわかります。
1. 雪 みぞれ あられの大きな違いは粒の大きさとでき方
冬の空から降ってくる白いもの。「雪」や「みぞれ」、「あられ」と呼び名は様々ですが、これらの違いを正確に説明できる人は意外と少ないかもしれません。実は、これらは空から降ってくる際の「粒の大きさ」と「でき方」によって明確に区別されています。この章では、それぞれの違いを比較表と気象庁の定義をもとにわかりやすく解説します。
1.1 一目でわかる比較表 雪とみぞれとあられの違い
まずは、雪・みぞれ・あられの主な違いを表で見てみましょう。それぞれの特徴を掴むだけで、空模様の観察がぐっと面白くなります。
種類 | 粒の大きさ | 状態 | でき方の概要 |
雪(ゆき) | 様々な大きさ(氷の結晶) | 固体 | 上空でできた氷の結晶が、とけずにそのまま落ちてくる。 |
みぞれ | ー(雨と雪が混在) | 液体と固体 | 雪が地上に落ちる途中でとけ始め、雨と混ざった状態になる。 |
あられ | 直径5mm未満 | 固体 | 雲の中で水滴や氷の結晶が凍りつき、氷の粒となって落ちてくる。 |
1.2 天気予報で使われる気象庁の定義を解説
私たちが日常的に耳にする天気予報で使われる言葉は、気象庁によってきちんと定義されています。それぞれの定義を知ることで、より正確に違いを理解できます。
雪(ゆき)気象庁では「氷の結晶が降る現象」と定義されています。上空の雲の中で生まれた氷の結晶が、とけることなく地上まで降ってきたものが「雪」です。おなじみの六角形の結晶もあれば、針状や角板状など様々な形があります。
みぞれ「雨と雪が混じって降る現象」と定義されています。雪が地上に近づくにつれて気温の高い層を通過し、完全にはとけきらずに雨と混ざり合った状態で降ってくるのが「みぞれ」です。そのため、地面がシャーベット状になることもあります。
あられ(霰)「直径5mm未満の氷の粒が降る現象」と定義されています。雲の中で発生した氷の粒が、落下する途中で雲の中の水滴を取り込みながら凍って成長し、白い不透明な粒となって降ってきます。「雪あられ」や「氷あられ」といった種類があります。
2. 【図解】上空の気温で決まる 雪 みぞれ あられのでき方
空から降ってくる雪、みぞれ、あられ。これらはすべて氷の粒ですが、でき方が全く異なります。その鍵を握るのが「上空の気温」です。雲の中で生まれた氷の結晶が、地上にたどり着くまでにどのような気温の層を通過するかによって、その姿を変えるのです。ここでは、それぞれの現象が起こる仕組みを、上空の温度変化に着目して分かりやすく解説します。
2.1 雪ができる仕組み 氷の結晶がそのまま降ってくる
雪は、雲の中にある水蒸気が冷やされてできた、とても小さな氷の結晶(氷晶)から始まります。この氷晶が、周りの水蒸気や他の氷晶とくっつきながら、徐々に大きく成長して雪の結晶となります。そして、上空から地上付近まで一貫して気温が0℃以下の環境である場合、この雪の結晶はとけることなく、そのままの形で地上に舞い降ります。これが、私たちが目にする「雪」です。
段階 | 上空の気温と現象 |
上空(雲の中) | 0℃以下:水蒸気が氷の結晶になり、成長して雪になる。 |
落下中 | 0℃以下:気温が低いため、雪の結晶はとけない。 |
地上 | 0℃以下:雪の結晶のまま降ってくる。 |
2.2 みぞれができる仕組み 雪が途中でとけて再び凍る現象
みぞれは、雪が地上に届くまでの過程で、少し複雑な温度変化を経験します。上空で雪ができるまでは同じですが、落下する途中で0℃を超える暖かい空気の層を通過するのが大きな特徴です。このとき、雪は一度とけて雨粒に変わります。しかし、その後、地表近くで再び0℃以下の冷たい空気に入ると、その雨粒が凍り、氷の粒となって降ってきます。これが「みぞれ」の正体です。気象庁の定義では「雨と雪が混ざって降る現象」全般を指しますが、このように雪がとけて再び凍ったものも含まれます。
段階 | 上空の気温と現象 |
上空(雲の中) | 0℃以下:雪ができる。 |
落下中(中間層) | 0℃以上:暖かい層を通過し、雪がとけて雨粒になる。 |
落下中(地表近く) | 0℃以下:冷たい層で雨粒が再び凍り、氷の粒になる。 |
地上 | 0℃付近:凍った粒や、とけかけの雪が降ってくる。 |
2.3 あられができる仕組み 雲の中で氷の粒が成長する
あられのでき方は、雪やみぞれとは少し異なります。あられは、雲の中にある氷の粒に、0℃以下でも凍っていない「過冷却水滴」と呼ばれる水の粒が次々と衝突し、凍りつくことで作られます。雪がゆっくりと結晶を成長させるのに対し、あられは雲の中の強い上昇気流によって上下に揺さぶられながら、急速に氷の層を重ねて大きくなります。そのため、雪のようにきれいな結晶の形にはならず、白くて丸い氷の粒になるのが特徴です。十分に重くなると、雲から落下して地上に到達します。
3. 似ているけど全く違う「ひょう」との違い
雪やあられとよく混同されがちなのが「ひょう(雹)」です。同じ氷の粒ですが、その正体は全くの別物。ここでは、あられとひょうの決定的な違いと、ひょうが降るメカニズムについて詳しく解説します。
3.1 あられとひょうの違いは直径5mmの壁
気象庁の定義では、あられとひょうを分ける基準は、氷の粒の直径が5mm以上か未満かという点です。直径5mmに満たない氷の粒が「あられ」、5mm以上のものが「ひょう」と分類されます。大きさだけでなく、でき方や降る季節も大きく異なります。
あられ(霰) | ひょう(雹) | |
直径 | 5mm未満 | 5mm以上 |
でき方 | 雲の中で氷の粒に水滴が凍りついてできる。 | 積乱雲の中で、強い上昇気流によって上下を繰り返しながら大きく成長する。 |
構造 | 白色で不透明なことが多い。 | 透明な氷と不透明な氷が層になっていることがある。 |
降る季節 | 冬を中心に、春や秋にも降る。 | 春から初夏、秋にかけてが多い。(5月~7月頃) |
このように、あられが比較的小さな氷の粒であるのに対し、ひょうはゴルフボール大や、時にはそれ以上に巨大化することもあります。そのため、農作物や車、建物に大きな被害をもたらす危険な現象です。
3.2 ひょうが降りやすい季節と気象条件
ひょうは、あられのように冬の風物詩ではありません。ひょうが最も降りやすいのは、春から初夏、そして秋にかけてです。これは、ひょうが作られるための特殊な気象条件が関係しています。
ひょうが生まれる場所は、もくもくと巨大に発達する「積乱雲(せきらんうん)」、いわゆる雷雲の中です。ひょうが作られるには、以下の条件が揃う必要があります。
巨大な積乱雲の発生
氷の粒を何度も上空へ運ぶ「強い上昇気流」
地表の暖かい空気と上空の冷たい空気が入れ替わる「大気の不安定な状態」
これらの条件が揃いやすいのが、地上は暖かく、上空にはまだ寒気が流れ込みやすい春や初夏なのです。冬は上空の気温が低すぎて大きな氷の粒に成長しにくく、また積乱雲を大きく発達させる上昇気流も弱いため、ひょうはほとんど降りません。天気予報で「大気の状態が不安定」「竜巻などの激しい突風、落雷、ひょうに注意」といった言葉を聞いたら、ひょうが降る可能性があるサインです。
4. これであなたも空の専門家 雪 みぞれ あられの見分け方
雪・みぞれ・あられの定義やでき方がわかっても、いざ空から降ってきたときに「これはどっちだろう?」と迷ってしまうことはありませんか?実は、ちょっとしたポイントに注目するだけで、誰でも簡単に見分けることができます。ここでは、「降ってくる音」と「地面に落ちたときの様子」という2つの観点から、実践的な見分け方をご紹介します。
4.1 降ってくる音で違いを聞き分ける
窓の外や傘に当たる音に耳を澄ませてみましょう。降ってくるものによって、聞こえる音は全く異なります。
雪は、その結晶構造のすき間に多くの空気を含んでいるため、落下する際の空気抵抗が大きく、ゆっくりと舞い落ちます。そのため、物や地面にぶつかっても衝撃が吸収され、ほとんど音がしません。「しんしんと降る」という表現は、この静けさを的確に表しています。
一方、みぞれやあられは氷の粒なので、地面や傘などに当たるとはっきりとした音が聞こえます。特にみぞれは水分を多く含んでいるため、ビシャビシャと濡れた音が特徴です。
種類 | 音の表現 | 音の特徴 |
雪 | しんしん | ほとんど音はしない。静かに降り積もる。 |
みぞれ | ビシャビシャ、シャー | 水分を多く含んだ、濡れたような音がする。 |
あられ | パラパラ、カリカリ | 硬い粒が当たるような、軽くて乾いた音がする。 |
4.2 地面に落ちたときの様子を観察する
降ってくる音とあわせて、地面の様子を観察することも見分けるための重要な手がかりになります。落ちた後の状態は、それぞれの性質をよく表しています。
あられは、凍った氷の粒であるため、地面に落ちたときにコロコロと転がったり、跳ねたりする様子が観察できます。みぞれは、半分溶けかかった雪なので、地面に落ちるとすぐに溶けてベチャベチャのシャーベット状になりがちです。雪は、そのままの形でふわっと積もっていきます。
種類 | 地面での様子 | 観察のポイント |
雪 | ふわっと積もる | 溶けずに積もり、あたり一面を白く覆っていく。 |
みぞれ | 溶けてシャーベット状になる | 地面が濡れて、ベチャベチャした状態になる。積もりにくい。 |
あられ | 跳ねる・転がる | 白い氷の粒が地面に散らばる。すぐには溶けない。 |
このように、音と地面の様子を組み合わせることで、空から降ってくるものが雪なのか、みぞれなのか、あられなのかを、より正確に見分けることができます。次の機会にはぜひ、五感を使いながら空模様を観察してみてください。
5. 天気予報がもっと楽しくなる雪の豆知識
雪・みぞれ・あられの違いがわかると、空を見上げるのが少し楽しくなりますよね。ここでは、さらに一歩踏み込んで、天気予報で耳にする雪に関する言葉の謎や、雪の結晶の秘密に迫ります。知れば誰かに話したくなる、そんな雪の豆知識をご紹介します。
5.1 雪の結晶はなぜ六角形なのか
雪の結晶といえば、美しく整った六角形を思い浮かべる方が多いでしょう。この形には、水の分子構造が深く関係しています。
水は、1つの酸素原子と2つの水素原子が結びついてできています(H₂O)。この分子が凍って氷の結晶になるとき、分子同士が規則正しく手をつなぎます。その際に最も安定して並ぶことができる形が、六角形なのです。つまり、雪の結晶の形は、ミクロな水分子の世界のルールが、そのまま目に見える形で現れたものと言えます。
ちなみに、雪の結晶の具体的な形は、上空の気温や水蒸気の量によって様々に変化します。角板状や針状、あるいは星のように枝分かれした樹枝状など、同じ六角形を基本としながらも、一つとして同じ形はないと言われています。気象学者の故・中谷宇吉郎博士が残した「雪は天から送られた手紙である」という言葉は、結晶の形を見れば上空の様子がわかることを表した名言です。
5.2 「積雪」と「降雪」の違いとは
冬の天気予報で必ず耳にする「積雪(せきせつ)」と「降雪(こうせつ)」。似たような言葉ですが、意味は全く異なります。この違いを理解すると、ニュースで伝えられる情報の意味がより正確にわかるようになります。
簡単に言うと、「積雪」は今積もっている雪の深さ(ストック)を指し、「降雪」は一定時間に新たに降った雪の量(フロー)を指します。
例えば、朝のニュースで「現在の積雪は50cm」と報じられていた場所に、日中に雪が降り「24時間の降雪量は10cm」と予報されたとします。この場合、雪が全く融けなければ、その日の終わりの積雪は「50cm + 10cm = 60cm」になる、という計算になります。この2つの言葉の違いを、下の表で確認してみましょう。
項目 | 積雪(積雪深) | 降雪(降雪量) |
意味 | その時点で地面に積もっている雪の深さ | 一定の時間内に、新たに降って積もった雪の深さ |
測るもの | 蓄積された雪の総量 | 新しく降った雪の量 |
天気予報での使われ方の例 | 「現在の〇〇市の積雪は30cmです」 | 「明日にかけての24時間降雪量は山沿いで最大50cmでしょう」 |
このように、「積雪」は今そこにある雪の状況を、「降雪」はこれから増える雪の量を表しています。この違いを知っておくだけで、大雪への備え方が変わってくるかもしれません。
6. まとめ
雪・みぞれ・あられの違いは、粒の大きさと上空の気温による「でき方」にあります。雪は結晶、みぞれは再凍結、あられは雲の中で成長した氷粒です。この違いを理解すれば、天気予報がもっと楽しくなるはずです。



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