【11月の雑学】秋の終わりに読みたい!11月の面白い雑学・豆知識まとめ
- sinsirokeibi
- 11月1日
- 読了時間: 11分
更新日:2 日前

11月の祝日や七五三の由来、ご存知ですか?この記事では、文化の日が明治天皇の誕生日(明治節)に、勤労感謝の日が収穫を祝う新嘗祭に由来するなど、意外と知らない雑学を厳選して解説します。明日から話のネタになる豆知識がきっと見つかります。
1. 【祝日編】知っているようで知らない11月の雑学
11月には「文化の日」と「勤労感謝の日」という2つの国民の祝日があります。カレンダーで当たり前のように見ていますが、これらの祝日がなぜその日に制定されたのか、本当の由来を知っていますか?ここでは、意外と知られていない11月の祝日にまつわる雑学をご紹介します。
1.1 文化の日の由来は明治節だった
11月3日の「文化の日」は、「自由と平和を愛し、文化をすすめる」ことを趣旨として制定された祝日です。この日には、皇居で文化勲章の授与式が行われたり、文化庁主催の芸術祭が開催されたりと、文化的な行事が多く実施されます。
しかし、この日付が選ばれたのには、別の理由がありました。実は、11月3日は明治天皇の誕生日であり、戦前は「明治節」という祝日だったのです。戦後、GHQの意向により天皇に関連する祝日は見直されましたが、同じ日に日本国憲法が公布されたことから、「自由と平和」を象徴する日として「文化の日」という名称で祝日として残されました。名前は変わりましたが、歴史的な背景が日付に深く関わっているのです。
1.2 勤労感謝の日は新嘗祭がルーツ
11月23日の「勤労感謝の日」は、「勤労をたつとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」日とされています。多くの人が「働く人へ感謝する日」と認識していますが、その起源は全く異なるものでした。
この祝日のルーツは、宮中で行われる「新嘗祭(にいなめさい)」という古くからの収穫祭にあります。新嘗祭は、天皇がその年に収穫された新米などの五穀を神々に捧げ、自らもそれを食すことで、収穫に感謝し、翌年の五穀豊穣を祈る重要な儀式です。この伝統的な儀式が、戦後に国民の祝日として「勤労感謝の日」へと名前を変えました。単なる労働への感謝だけでなく、自然の恵みや収穫への感謝という意味合いが根底に流れているのです。
11月の2つの祝日の由来をまとめると、以下のようになります。
2. 【伝統行事編】家族に話したい11月の雑学
11月には、子どもの成長を祝う七五三や、商売繁盛を願う酉の市など、古くから続く日本の伝統行事が数多く行われます。家族の健康や幸せを願うこれらの行事にまつわる、意外と知らない雑学をご紹介します。
2.1 七五三の「3歳・5歳・7歳」に込められた意味
七五三は、子どもの健やかな成長を祝い、感謝する日本の伝統的な行事です。医療が未発達だった時代、「7歳までは神のうち(神の子)」と言われるほど子どもの死亡率が高く、無事に成長することが非常に喜ばしいことでした。そのため、成長の節目ごとに神社へお参りし、長寿と幸福を祈願したのが始まりです。それぞれの年齢には、次のような儀式に由来する特別な意味が込められています。
2.1.1 男の子と女の子で祝う年齢が違う理由
七五三を祝う年齢が男女で異なるのは、先ほどご紹介した「袴着の儀」が男の子、「帯解きの儀」が女の子の儀式だったことに由来します。現在では、この名残から男の子は3歳と5歳、女の子は3歳と7歳で祝うのが一般的とされています。
ただし、地域や家庭の慣習によって異なり、男の子は5歳のみ、女の子は7歳のみを祝う場合もあります。また、年齢もかつては数え年で行われていましたが、現在では満年齢で祝う家庭が主流です。厳密な決まりはないため、ご家庭の状況に合わせてお祝いするのが良いでしょう。
2.2 関東の冬の風物詩「酉の市」と熊手の関係
酉の市(とりのいち)は、毎年11月の「酉の日」に、開運招福や商売繁盛を願って行われるお祭りです。主に関東地方の鷲(おおとり)神社や大鳥(おおとり)神社で開催され、境内には縁起物の「熊手」を売る露店がずらりと並び、活気に満ち溢れます。
酉の市で熊手が売られるのには、しっかりとした理由があります。ひとつは、熊手の形が、鷲が獲物をわしづかみにする姿に似ていることから、福や幸運を「鷲づかみ」にするという意味が込められているためです。また、落ち葉をかき集める道具であることから、「福や金運をかき集める」という願いも託されています。
酉の市の熊手は、前年よりも少し大きなものを買うのが習わしです。「年々大きくしていくことで、商売もより繁盛していく」という縁起担ぎであり、威勢のいい手締めとともに新しい熊手を買い求める光景は、11月の風物詩となっています。
3. 【記念日編】話のネタになる11月の雑学
11月は祝日や伝統行事だけでなく、思わず「へぇ!」と言いたくなるようなユニークな記念日がたくさんあります。ここでは、会話のきっかけになること間違いなしの、11月の記念日にまつわる雑学をご紹介します。
3.1 11月11日はポッキー&プリッツの日だけではない
11月11日と聞けば、多くの人が江崎グリコの「ポッキー&プリッツの日」を思い浮かべるでしょう。スティック状のお菓子が数字の「1」が並ぶ様子に似ていることから、平成11年(1999年)11月11日に制定され、今や国民的なイベントとして定着しています。
しかし、実はこの日は他にもたくさんの記念日が重なる「記念日渋滞日」なのです。お菓子の日というイメージが強い11月11日ですが、実は社会的な意味を持つ日や、見た目の面白さから生まれた日など、多様な顔を持っています。代表的なものをいくつか見てみましょう。
介護の日:「いい日、いい日」という語呂合わせから、厚生労働省によって2008年に制定されました。介護についての理解と認識を深める日です。
チーズの日:日本史上、チーズ(当時は「酥(そ)」と呼ばれていました)の製造が記録された最古の日が、旧暦の11月であったことに由来します。
チンアナゴの日:水族館の人気者、チンアナゴが砂から顔を出している姿が数字の「1」に見えることから制定されました。
電池の日:漢字で「十一月十一日」と書くと、「+(プラス)-(マイナス)+-」に見えることから、電池工業会が制定したユニークな記念日です。
3.2 語呂合わせで面白い「いい〇〇の日」一覧
11月は「いい(11)」の語呂合わせがしやすいため、企業や団体によって多くの「いい〇〇の日」が制定されています。有名な「いい夫婦の日」や「いい肉の日」以外にも、面白い記念日がたくさんあります。話のネタとして使えるものを一覧でご紹介します。
このように、11月は毎日が何かの「いい日」であると言っても過言ではありません。カレンダーを見ながら「今日は何の日だろう?」と調べてみると、家族や友人との会話がさらに弾むかもしれませんね。
4. 【食べ物編】食卓が楽しくなる11月の雑学
11月は旬の食材が豊富で、食卓が賑わう季節です。ここでは、ワインの解禁日や秋の味覚の代表格であるきのこに関する、意外と知られていない雑学をご紹介します。
4.1 ボジョレー・ヌーヴォーのキャッチコピーの秘密
毎年11月の第3木曜日に解禁される「ボジョレー・ヌーヴォー」。その年に収穫されたブドウで造られる新酒として有名ですが、毎年話題になるのがそのキャッチコピーです。「100年に一度の出来栄え」といった大げさとも思える表現は、どこで決められているのでしょうか。
実は、これらのキャッチコピーの多くは、フランスの公式評価ではなく、日本の輸入業者や販売店が独自に作成したものです。その年のブドウの出来や天候、味わいの特徴を消費者に分かりやすく伝えるための宣伝文句であり、ワインを楽しむための一つのエンターテイメントと言えるでしょう。過去には、以下のようなキャッチコピーが使われました。
毎年どんな言葉で表現されるのかに注目してみると、ボジョレー・ヌーヴォーをより一層楽しめるかもしれませんね。
4.2 秋の味覚「きのこ」の不思議な生態
しいたけ、しめじ、まつたけなど、秋の食卓に欠かせないきのこ。実は、私たちが普段食べているきのこは、植物でも動物でもない「菌類」に分類されます。そして、目に見えている部分は「子実体(しじつたい)」と呼ばれる、人間でいうところの「花」や「果実」のような生殖器官にあたります。
きのこの本体は、土の中や朽ちた木の中に網の目のように広がっている「菌糸体(きんしたい)」です。食卓に並ぶきのこが、実は地中に広がる巨大な生命体の一部だと思うと、少し見方が変わってきませんか?
また、きのこの数え方も種類によって様々です。お店で買うときや料理のレシピを見るときに、ぜひ注目してみてください。
他にも、暗闇で光る「ツキヨタケ」や、高級食材トリュフが雄豚のフェロモンに似た香りを放つため豚がトリュフ探しに使われるなど、きのこの世界は不思議な魅力に満ちています。
5. 【季節・言葉編】少し知的な11月の雑学
秋が深まり、冬の足音が聞こえてくる11月。この季節ならではの言葉や風習には、古くからの日本人の自然観が反映されています。ここでは、知っていると少しだけ世界が違って見える、季節と言葉にまつわる雑学をご紹介します。
5.1 11月を「霜月」と呼ぶ本当の理由
11月の和風月名である「霜月(しもつき)」。文字通り「霜が降りる月」だから、と考えるのが一般的ですが、実はその由来には複数の説が存在します。
最も有力な説は「霜降月(しもふりづき)」が短くなったというものです。旧暦の11月は現在の12月頃にあたり、まさに霜が降り始める季節。昔の人が感じた季節感がそのまま名前になったとされています。
しかし、他にも興味深い説がいくつかあります。
どの説が正しいかは定かではありませんが、いずれも晩秋から初冬にかけての11月の情景や行事を色濃く反映しており、言葉の奥深さを感じさせます。
5.2 「紅葉狩り」はいつから始まったのか
秋の行楽の定番「紅葉狩り」。色鮮やかな紅葉を眺めに行くことを、なぜ「狩り」と表現するのか不思議に思ったことはありませんか?もちろん、紅葉を鎌で刈り取るわけではありません。
この「狩り」という言葉は、もともと獣を捕らえる意味だけでなく、山野を歩き回って草花を眺めたり、果物を採集したりする行為全般を指していました。「いちご狩り」や「潮干狩り」に「狩り」が使われるのと同じ理由です。昔の人々は、美しい紅葉を求めて山に入ることを、獲物を追う狩りになぞらえて楽しんでいたのです。
紅葉狩りの歴史は古く、その起源は平安時代にまで遡ります。当時の貴族たちは、色づいた木々を眺めながら和歌を詠み、宴を開くといった優雅な遊びとして紅葉を楽しんでいました。『源氏物語』などの古典文学にも、紅葉を愛でる場面が数多く描かれています。
その後、江戸時代になると、この風習は庶民の間にも広まり、日本全国で楽しまれるようになりました。私たちが今、当たり前のように楽しんでいる紅葉狩りは、1000年以上も続く日本の伝統的な文化なのです。
6. まとめ
この記事では、「11月の雑学」をテーマに、祝日・伝統行事・記念日・食べ物・季節の言葉という5つの切り口から、明日から話せる10の豆知識をご紹介しました。
文化の日が明治天皇の誕生日を祝う「明治節」であったことや、勤労感謝の日が収穫を感謝する「新嘗祭」をルーツとしていることなど、祝日の背景には日本の歴史が深く関わっています。また、七五三のお祝いが3歳・5歳・7歳という節目で行われるのは、かつて子どもの死亡率が高かった時代に健やかな成長を願った儀式が由来です。
他にも、11月が「霜月」と呼ばれるのは文字通り霜が降りる月であるため、平安時代の貴族の遊びが「紅葉狩り」の始まりであることなど、何気なく使っている言葉にも意外な事実が隠されていました。ぜひ、ここで得た知識を家族や友人との会話のきっかけにしてみてください。



コメント